或る阿呆の哲学

「え、だって明日死ぬかもしれないじゃない」と生き急いでいるフリーライターのあれこれ。

とりあえず3年!フリーライターが天職だと思う私が会社で3年がんばってよかったと思う理由【フリーライター219日目】

こんばんは。社会人5年目、フリーライター1年目の北村です。

わたしも昨日で6月5日で27歳になり、お金や将来、結婚などについて考えていかなければいけないなぁ……と思っているところです。

f:id:y_kitamura_65:20160606223729j:image

が、いくら収入が安定しなくても、フリーライターをやめようとは全く思っていません。フリーライターこそ、私の天職です。そう信じています。

しかし、「大学卒業してすぐフリーライターになればよかったぁ」とは全く思っていません。今私がフリーライターを天職だと思えるのは、新卒入社からの3年半があるからです。

アルバイト先に就活中の大学生さんがいて、お仕事のお話をよく聞かれます。

ときどき「フリーランスっていいですね」って言われるんですが、新卒さんには全くお勧めできません。

よく言われることですが、3年は1つの会社で上司や同僚、後輩に囲まれ、取引先や別部署などの外部の人に触れながら仕事をするといいと思っています。

 

1、フリーランスとしてやっていくお仕事は、「やりたいこと」ではない。

中学生のときから言われている「将来何をしたいか、何になりたいか」によって進路を決めてきましたよね。就活前には、どうしても「やりたいこと」を決めなければいけません。

たとえば、人の命を救いたいから医者になりたい、人に何かを教えたいから教師になりたい、人の家を建てたいから建築士になりたい。就活は、「なりたい・やりたい」の気持ちで進んでいきます。

しかし、フリーランスはそうではありません。フリーランスとして何をしていくかは、「何ができるか」で決めていかなければいけません。そしてそれは、「人とわけ隔てなくフレンドリーに話せる」「礼儀正しい挨拶をして信頼関係が築ける」「相手の立場に立って話すことができる」という、「自分の」人となりではありません。「会社」の利益に直結する能力のことです。そしてその能力は、社会で会社の利益になるよう運用してきた経験がなければいけません。私は大学生のときからアルバイトで授業していましたが、正社員になってからの仕事は、外部へのアプローチや塾の利益も考えたうえでの授業を行う必要がありました。

新卒さんはまず、「したい仕事」ができる職場で、「自分は会社でのこの仕事が好きだな」と気づいたり、それらを「売り物にできる能力」に変えていくために3年間頑張ってほしいと思います。

 

2、会社に売れる能力って何?

「会社辞めたい、フリーランスっていいな」の二言目には、だいたい「でもできることないし」がきます。

確かに、フリーランスは「自分のできること」を会社や個人に売っています。会社が買ってくれるような能力がなければ、売り物がないのと同じです。

フリーランスとしてしていく仕事は、「自分が好きなこと」かつ「相手の利益になること」です。

「自分が好きなこと」かつ「相手の利益になること」とは何か。

「好きなこと」は趣味ではありません。常に利益を考える会社で行ってきたいろいろな仕事のうち、自分が「好きだな」と思える仕事です。かつ、会社や個人の利益になることです。フリーランスは、そこだけを切り取って売り買いするのです。

会社の中では、さまざまな仕事を任されます。

営業、制作、企画、デザイン、経理、データ処理、校閲、クレーム処理、電話対応、新人教育……さらにそれの兼用など当たり前のようにありますね。

その中で、「営業も自分でやって、1対1で相手と話し合い、お互い納得のいくデザインを作りたい」というのが、「自分の好きなこと」であり、「相手の利益になること」なんですよね。

少し私の話をします。

私は大学卒業後、新卒で個人塾の中等部に入社し、英語を指導してきました。

英語のプリントの作成や毎日の授業はもちろん、保護者様との面談やお問い合わせいただいた方への対応、塾全体の授業のスケジュール管理なども行ってきました。

そして、3年勤めた塾と半年務めた会社を辞めたあと、

「教えるのが好きだったなぁ。勉強し直して、大手の塾にでも入ろうかなぁ」などとぼんやり思っていましたが、

もし決まっているカリキュラムどおり授業するのが仕事で、自分で授業プリントやテストが作ったり生徒に合わせた指導ができないとしたら……うーん。

と考え、「教えること」だけではなく「英語の教材」を作ることが好きだと気づいたのです。そこで、英語の教材作成のフリーランスとしてやってみようと思ったのです。

 

y-kitamura-65.hatenablog.com

さらに、「かっちりきまったカリキュラムではなく、生徒に合わせて柔軟な指導がしたい」という気持ちから、一斉授業ではなく個別指導の塾でのアルバイトを決めました。

こうして、3年間の経験があったからこそ、「好きなこと」かつ「できること」を武器にフリーライターとして生きていけることになったのです。

 

3、そんな「好き」と「やりたい」だけやって生きていける?

フリーランスの仕事は趣味ではありません。必ず相手が会社が存在し、相手の利益が仕事の出来の判断基準になります。そしてその会社の労力を肩代わり+αができないと、相手にとっての利益にはなりえません。結果的に、自分の利益にもなりません。

仕事がそのまま報酬に直結するフリーランスの仕事は、

自分の能力=相手の利益=自分の利益

です。

そのため、「好きだからする」ではなく、「好きで、さらに利益に直結するとわかっているから全力!」というのが私の気持ちです。

私はこれで食っていく!そのために努力したり締め切り守ったり体調管理したりするに決まってるだろ!

と大声で言えることを仕事を、フリーランスとしてできるのはとても幸せです。

 

就活生のみなさん、新人さん、第二新卒の新人さん、まずは3年間、がんばりましょう!